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聖なるものを

昔カメラの専門学校に通っていた私は
若い頃映画をとにかく観まくったし綺麗な自然も大好きで
目から入ってくる情報が何より印象深く私に影響を与えているのだろう
と思っていた。
しかし若かりし頃に観た映画の内容は次々と忘れ
あれー?確かに観たんだけど全然!覚えてない。
そんな事が多々あった。

ある時、私が生きてきて最もお金をかけたものは何だろう?
おそらくそれは食べ物だろうけど、生きていく為のもの以外で…と考えた時
洋服でも音楽でも映画でも旅行でもなく
本だなぁと思った。
本は当たり前のように私の側にあった。
唯一の私の師匠で、先輩で、神様だった。

でも、近くにありすぎて
この尊さを理解したつもりになっていた。と気づいた。

ここに来て文字、文体、言葉 それらを純粋に求めるようになった。
今迄はあまり小説は読まなかったのだけど
文字の繋がりならどんなものでも味わってみたくなり
ストーリーではなく文書そのものや、表現する時に選ばれた言葉を味わうために色んな分野の書物を眺めている。

そうしているうちに、こんなに近くにあったのに気づいてなかった事に気づきだした。

言葉は魔法だ。

言葉、文字、文字の羅列によってどんな世界にも連れて行く事が出来る。
なんて凄いパワーを持ったツールなんだ!

視覚から入ってくる情報より、文字の繋がりによる情報の方が
私の中でありありと力を持ってそこに存在してしまう。
文字の羅列だけなのに、そこに宿るエネルギーや次元、念のようなものや、大小、広がりや圧迫…
その様々を吸い取ってしまう。

長年、私は「目」の人と思い込んでいた、そんな私に言ってやりたい
あなたは書かれた文字を自分の中で混ぜ混ぜにして独自の世界を浮き上がらせる結構面倒くさいタイプだよ。
と。

そしてもうひとつ改めて気づいてしまったことは
このスポンジのように何もかも吸収して私の中に入って来てしまうエネルギーならば
ミステリーや殺人や闇の話ではなく
穏やかな、ホッとする、柔らかなものがいい。
神様や天使は
聖人が書いた、解脱した人の書物を読みなさい
そんなことを言う
私はそれに歯向かって、疲れた時こそ
心の闇の話や不安定に虚ろう話などを読んでいた。
でもこんなにも、ありありと私に入り込んで来ると分かった今

聖なるものを読みたい

聖なるものは本当に美しい。
どんなに底に沈んでも、すくい上げてくれる。
何百年経っても その光は濁らない。
文章の上手い下手ではなく、翻訳の上手い下手を越えて
その光は染み込んで私をすくい上げてくれる。

美しいものを見なさい

それは本当のことだった。




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